【最新情報】貸切バスの値上げ理由とは?料金改定の背景と節約方法を解説

「新公示運賃額」とは?
2023年9月1日から施行された「新公示運賃額」により、貸切バスの料金が大きく変更されました。新制度になったことで、バス会社が行う料金設定の自由度が向上しています。
ここでは、新公示運賃額の要点や制度が施行された背景を見ていきましょう。
目次
値上げはしていないが、上限額が撤廃
新公示運賃額により、従来の上限運賃制が撤廃されました。具体的な料金表は以下の図をご覧ください。
地域別単価 | 北海道 | 東北 | 関東 | 北陸信越 | 中部 | 近畿 | 中国 | 四国 | 九州 | 沖縄 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
距離 | 大型車 | 140 | 170 | 160 | 150 | 140 | 160 | 190 | 140 | 140 | 120 |
中型車 | 120 | 150 | 140 | 130 | 120 | 130 | 160 | 120 | 120 | 170 | |
小型車 | 100 | 130 | 120 | 110 | 100 | 110 | 140 | 100 | 100 | 140 | |
時間 | 大型車 | 5,570 | 6,530 | 6,580 | 6,440 | 6,820 | 7,390 | 6,320 | 6,380 | 6,330 | 5,230 |
中型車 | 4,700 | 5,520 | 5,560 | 5,430 | 5,760 | 6,240 | 5,330 | 5,380 | 5,350 | 4,420 | |
小型車 | 4,030 | 4,740 | 4,770 | 4,670 | 4,940 | 5,360 | 4,580 | 4,620 | 4,590 | 3,790 |
距離:1km あたり単価 ( 円 )
時間:1 時間あたり単価 ( 円 )
(引用元:公益社団法人日本バス協会)
旧制度では、上限額〜下限額の間で運賃を決定するよう定められていました。新制度では上限額が廃止され、下限額以上で運賃を決定する方針に変更されています。
地域や車種により異なりますが、国土交通省によると、新制度導入後にバス会社が行った旧下限額から新下限額への値上げ率は以下の通りです。
- 関東:26%増
- 近畿:25%増
- 九州:32%増
(引用元:公益社団法人日本バス協会)
例えば、関東から近畿まで大型バスで6時間かけて移動した場合、旧制度では93,420円、新制度では109,180円となり、15,760円の値上げとなっています。
料金は税別です。
見積りで出される金額は、実際の請求金額と相違する可能性がございます。バス会社から集合場所、解散場所からバス会社までの回送料金は、回送往復距離:50km,回送往復時間:2時間と仮定しております。別途料金として、深夜早朝・有料道路・駐車場料金等もかかる場合がございます。
公示運賃額の制度が変わった背景
制度が変わった背景には、以下のような要因が考えられます。
- 燃料費の高騰
- 運転手不足
- 人件費の上昇
- 新型コロナウィルスの影響
バス会社は深刻な人手不足に悩まされており、運転手の待遇改善を目的として新制度が導入されました。また、貸切バスの安全な運行を支えるには、バスの整備や修理の予算が必要です。上限を廃止し料金の自由度を上げることで、定期的にメンテナンスが行えるため、より安全にバスの運行が可能になります。
さらに、新型コロナウイルス感染症の影響による貸切バスの需要の変動も、業界に大きな打撃を与えました。貸切バスサービスを提供し続けるには、柔軟な料金設定が不可欠だと判断されたため、制度が施行されたのです。
公示運賃額が今後値上がりする可能性
新制度の背景を考えると、今後貸切バスの料金が値上がりする可能性は高いと考えられます。特に以下の要因が値上がりの主な理由となるでしょう。
- 人手不足による人件費の上昇
- 燃料費の変動
- 安全対策の強化
バス会社は運行コストを上げざるを得ない状況です。ただし、各社の経営方針や競争状況により、料金の上昇幅や時期は異なる可能性があります。例えば、海外からの観光客が絶えず訪れるエリアでは、貸切バス不足に陥っているエリアもあります。貸切バスのニーズに応じて料金が変動することも考えられるでしょう。
【2025年最新】次回の基準額の改定は令和七年(2025年)9月頃
当初次回の基準額改定は、令和七年(2025年)10月頃を目安に検討が進んでいましたが、査定作業の迅速化により令和7年9月頃に前倒しすることになりました。 昨年度のコスト調査を踏まえて標準額を引き上げる方向とされています。ただし、値上げ幅や適用時期の詳細はまだ決まっていません。
改定が公表されると、各社が新水準に沿って料金を調整する可能性があります。そのため、修学旅行や団体旅行などでバスを利用する場合、見積もり金額が変動することが考えられます。
参照:次回の運賃・料金の見直しについて 令和7年3月14日|国土交通省
貸切バスの料金設定
貸切バスの料金設定は複雑に見えますが、明確な基準に基づいて算出されています。予算から料金相場を理解し、行き先を具体的に設定して見積りのシミュレーションを行ってみましょう。
当サイトでは、貸切バスの料金の概算を簡単に算出できる「料金シミュレーション」があります。是非ご利用ください。
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料金シミュレーション
料金の相場
一般的な貸切バスの料金相場は以下の通りです。
バスの種類 | 大型 | 中型 | 小型 | マイクロ |
---|---|---|---|---|
正座席数 | ~45席 | ~27席 | ~25席 | ~21席 |
補助席 | ~6席 | 無し | 無し | ~7席 |
荷物の数 | スーツケース36個 | スーツケース15個 | スーツケース4個 | トランクルーム無し |
全長 | 約10~12m | 約9m | 約7m | 約7m |
有料道路区分 | 特大車 | 大型車 | 中型車 | 中型車 |
料金相場 |
約102,000円〜 (約1,925円/1人) |
約90,000円〜 (約3,400円/1人) |
約75,000円〜 (約3,000円/1人) |
約64,000円〜 (約2,400円/1人) |
バスの種類や利用時間、走行距離によって料金は異なります。ただし、これらはあくまでも目安であり、実際の料金は利用条件や時期によって変動します。バス会社によって多少料金が異なる場合もあるため注意しましょう。
見積りで料金をチェックしてみましょう
2023年9月1日から施行された「新公示運賃額」により、貸切バスの料金制度が大きく変更されました。主な変更点は上限額の撤廃で、下限額以上での料金設定が可能になった点です。料金改定の背景には、燃料費高騰や運転手不足、人件費上昇などがあります。新制度により、バス会社の経営の持続が期待されますが、今後の料金上昇の可能性も示唆されています。
そのため、貸切バスを利用する際はコストを削減するための対策が必要です。コスト削減のためのポイントをまとめると以下の4つです。
- 繁忙期や土日祝日を避ける
- 複数社から見積りを取る
- 早朝や深夜帯を避ける
- オプションは必要なものに絞る
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